なみのそば

シンプルに生きたい記録として

君を自由にできるのは 宇宙でただ一人だけ

高校時代、

小雨の日も風の日も、自転車をこいでいました。

通学路で聴いているのはいつもスピッツの曲でした。

アルバムで言うと

『フェイクファー』

インディゴ地平線

『隼』あたりが好みです。

 

ちかごろはあまり聴いていなかったのですが

ふと思い出し、『8823』という曲を聴いていました。

 

歌詞の独特の言葉選びは、さすが草野マサムネ

曲全体の疾走感は、世間一般がスピッツに抱いているイメージを覆す。

 

高校時代、何百回と聞いていたはずの大好きな曲。

 

大好きなサビ。

 

「誰よりも早く駆け抜け

LOVEと絶望の果てに 届け

君を自由にできるのは

宇宙でただ一人だけ」

 

はっとしました。

 

歯を食いしばって自転車をこいでいたあの頃、

自由にしてくれる ”誰か” を探していました。

いつかきっと、私を自由にしてくれる”誰か”に会えると…。

いつもなにか寂しくて、不安で、だから”誰か”の存在が希望でした。

この曲のように、嵐のように、

私を連れ去ってくれるって思ってました。

それはそれで、私のことを支えてくれていたのだけど。

 

…いろんなことがあって、

「宇宙でただひとり」の”誰か”が、誰なのか、わかります。

 

わたし だけ。

 

わたしを「自由にできる」のも、

わたしを「不幸にできる」のも、わたし だけでした。

 

友達でも仕事仲間でも恋人でも結婚相手でもありませんでした。

私のことを満たしてくれるのは、他者ではありませんでした。

 

わたししか、わたしを幸福にできない。

わたししか、わたしのことを自由にできない。

 

 

ずっとずっと聞いてたのにね、この曲。

「LOVEと絶望の果て」に至って、やっと理解できました。

でも、きっと今だから理解できるのだと思います。

 

高校時代の私の記憶が呼び起こされ、クリーニングができました。

 

あらゆる人やものがうらやましくて、

そのエネルギーを受験勉強に注いでいたあのころの私。

いつか幸福にしてくれる誰かに出会えると信じてやまなかった私。

 

大丈夫だったよ、勉強は、そうだなあ、直接的に役に立ってないかもしれないけど…

…いろんなことで、

泣いたり怒ったりもするけど、

今は、

私は恵まれているし、幸せだから、大丈夫。安心して。

 

 

 

そして太陽星座が射手座の私は

まさに、『8823』のこの疾風のようなエネルギーが

気持ちにシンクロしています。

 

この曲は、今ふたたび、私の応援歌になりました。

 

誰にも私のことを不幸にはできません。

 

私を自由にできるのも、

宇宙でただひとり、

私だけ!