なみのそば

シンプルに生きたい記録として

鉛筆の時間

 江國香織のエッセイの、空気感や彼女の価値観に触れるのが好きです。

よく時間が空くとぱらぱらと数編読み返します。

中でも好きなのがこちらのエッセイ集。

とるにたらないものもの (集英社文庫)

とるにたらないものもの (集英社文庫)

 

 

この作品は

江國さんの暮らしのそばにあるもの、

たとえばケーキ、化粧おとし、旅行鞄etc...

それらをテーマにしたエッセイ集です。

 

その日たまたま開いたページは、鉛筆とシャーペンのまつわるエピソード。

 

それでいて一方で、私にとって鉛筆は、つねに困惑を伴う道具であった。いつ削ればいいか悩んでしまうのだ。(中略)

だから、はじめてシャープペンシルを使ったときには感激した。ずーっと、一定の太さで芯を保てる。

 

2003年の単行本初版なので、そんなに前に書かれたものではないことを注釈しておきます。

シャーペンについて、ここまで文明の利器として語れることが新鮮で、なんだかこの時間感覚がうらやましい、

こういう空気感で生きたいとあらためて憧れの念が湧いてきました。

 

そんなことを思っていたらその日のコンシャスプランが

 

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これは天啓だな。

鉛筆もシャーペンも、社会人になってイラストを描くのをやめたら、もう全然使っていない。

近いうちに、濃いめのやわらかい鉛筆を買ってこようと思い至りました。